人事労務ニュース
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文書作成日:2018/08/07

働き方改革関連法の成立により予想される監督指導の強化と労働基準監督官の役割

 2018年6月29日に成立した働き方改革関連法において、時間外労働の上限規制等が設けられ、2019年4月以降に順次施行されることになりました。これに伴い、労働基準監督官による事業場に対する監督指導等の強化が予想されます。そこで今回は、労働基準監督官の役割と、実際に行われる監督指導の流れについて解説します。

1.労働基準監督官の役割と調査等の実施
 労働基準監督官は、労働者の安全や健康確保を図るため、各事業場に立ち入り、労働基準関係法令に基づく調査や指導等を行う役割を担っています。そして適正な調査を行うため、予告なく事業場へ立ち入ることができる権限を持っており、原則として調査を拒否することはできません。ただし、責任者や担当者が不在であるなど、調査や指導等に対応ができない場合は、日程の変更に応じる場合があります。
 なお、正当な理由なく事業場への立ち入りや調査を拒んだり、妨げたりしたときには、労働基準法により30万円以下の罰金が科せられることもあります。

2.労働基準監督官による監督指導の流れ
 労働基準監督官は、定期的あるいは労働者からの申告や、労働災害が発生した事業場を中心に調査を実施します。調査では、労働者名簿、賃金台帳、出勤簿等の確認や、労働災害が発生した現場の実況見分等が行われます。その結果、法令違反が認められた場合には是正勧告書が、法令違反ではないものの改善する必要があるとされた場合には指導票が交付されます。是正勧告書には法令違反を正すまでの期日、指導票には指導内容を正すまでの期日が設定されるため、それまでに是正・改善等を行い、労働基準監督署へ是正報告書または改善報告書を提出します。
 労働基準監督官が実施する監督指導(定期監督)は、平成28年は約13万5千件とされ、定期的に実施される監督指導では、約67%の事業場において何らかの法令違反が認められています。

 最近では、労働基準監督官の人手不足のため、事業場に対する十分な監督指導が困難な状況にあり、監督指導の一部に対し、民間を活用する動きが進められています。今年度は、36協定の未届事業場に対する相談指導事業の民間委託が開始されました。労働時間をはじめとした労務管理の重要性が増していますので、日頃から事業場の自主点検を行うなど、適切な運用を心がけるようにしましょう。

■参考リンク
厚生労働省「確かめよう労働条件 労働基準監督官の仕事」
厚生労働省「平成28年労働基準監督年報(第69回)」


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。


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